「仕事しんどい。もう辞めたい」
「働いていて楽しいことなんてぜんぜんない」
友達と会って仕事の話になると、みんながこんなことを言う。そのたび、働くことで有意義な時間を過ごせている人って本当に少ないんだな、って実感します。
そうなってしまう原因として、上司が理不尽とか、仕事内容がよくないとか、消耗品みたいに使われているとか、置かれている職場環境の影響はすごく大きいはずです。
僕自身、以前は一緒に愚痴る側だったので、その気持ちがめちゃくちゃよくわかります。
でも、環境が変わればうまくいくのかというと、そうでもない、ということも転職で経験しました。
職場環境に原因があると思って、新しい環境を求めてa-worksに転職してきたのが2年前。希望していた条件がそろっていたにもかかわらず、入社から半年間は、ひたすら仕事が苦痛でした。
でも、今では、どれだけ苦境に立たされていても、仕事がつらいと感じることはありません。
変化のきっかけは、仕事という枠を超えて、自分の人生を意識し始めたこと。
そのときの体験をここでシェアすることで、かつての僕や僕の友人みたいな、仕事でやりきれない気持ちを抱えている人に、「もしかしたら状況は自分次第で変えられるのかも」とか、「仕事が楽しめそうな気がする」と少しでも思ってもらえたらうれしいです。
異なる環境で体験した2つの仕事のつらさ
売り上げノルマとクライアント利益の間での葛藤
新卒で就いた仕事は、企業に求人広告枠を紹介する営業職。
求人広告業界には同じような商材を販売している広告代理店があふれているので、自社だけの付加価値をつけるのは難しく、どこに出しても結果はそんなに変わらないのでみんな横並びになりがち。そんな中、営業に求められるのは、売り上げノルマの達成です。
僕たちにできることは対面の愛嬌で「枠を売る」ことだけで、売った広告で成果がでなくても何もできません。
自分を信頼して買ってくれたクライアントに申し訳なくて、売り上げがあがればあがるほど気持ちが沈んでいきました。
状況を変えたくて転職を決意。
しっかり効果測定をしながらPDCAを繰り返し、成果を追求していく姿勢のa-worksを見つけ、ここでなら自分がやりたかった、クライアントにとって価値のある仕事ができるんじゃないか、と思いました。
環境のせいにできないからこそ露呈した実力不足
転職によって、仕事に感じていた虚しさは解決しました。正解がない中、自分の提案やアクションが結果に直結する仕事は刺激的だし、クライアントにこの仕事が必要とされているという納得感もあります。
でも、仕事は以前よりも厳しくつらいものになっていました。
a-worksでは、数字を出すことがゴールではなく(実際に数字のノルマは存在しません)、クライアントにとって本当に必要なことを見極め、それを実行するための知識と経験が必要とされます。
前職では、時間と労力を投入して売り込みを頑張れば、新卒未経験でもある程度の数字はついてきましたが、ここではそれが通用しません。
自分では最大限努力しているつもりなのに、社内だけでなくクライアントからも叱られ続け、それ以上どうしたらいいかわからなくて身動きが取れなくなっていきました。
状況を変えられるのは自分だけだと気づいた
つらいからこそ考え続けた「自分の人生どう生きたいか」
つらくても前職のように折れなかったのは、社長からの「人生をどう生きたいのか」という問いかけがあったからでした。
前職では、土日は一切仕事の事を考えずに遊ぶことで自分を保っていたので、仕事と人生のつながりなんて考えたことはありませんでした。将来についても、「30歳でこれくらいのポジションかな」といった現状の延長線程度のイメージしか持っていなかったです。
でも、a-worksは面接にはじまり、ことあるごとに「どう生きたいの?」と問われ続ける環境。自然に自分で自分に問いかけるようになっていきました。
仕事だからやらなきゃいけない、ではなく、自分で生きたい人生を生きるために何をすべきか。
「誰の命令でもなく、自分のために自分で選択してここに立っているんだ」という自覚があったから、出口が見えない中でも諦めずに何をすべきか考え続けることができました。
「全部自分ごとにできる」という気づき
そこで、少ないながらもできることを頑張ってみましたが、今度はクライアントや取引先にバトンを渡した段階でプロジェクトが長時間ストップしてしまうという現象が多発。成果はどんどん遠のいていきました。
「これはさすがに自分のせいではない・・・」思わず上司に相談、というか相手のせいで仕事がうまくいかないと愚痴をこぼしてしまいました。
上司は全てのやりとりを見ていて状況を知っているので、同情してくれると思っていましたが、その答えは意外なものでした。
「溝端は、本当に相手のことを考えてるの?」
「相手のことをただ仕事を処理するシステムみたいに思ってない?確かにビジネスは会社対会社だけど、それでも一緒に仕事をする相手はひとりの人間だよ。1対1、心でコミュニケーションをしないと動いてくれないよ」
完全に相手のせいだと思っていたのに、自分に問題があると指摘されたことに衝撃を受けました。
でも、別視点で考えると、完全に行き詰まっていると思っていたことが、自分次第で変えられるかもしれない、ということでもありました。
自分の人生だから自分でなんとかしないといけない。でも、どうやって・・・?とずっと考え続けていたことが、具体的にやるべきことと結びついた瞬間でした。
変えるべきは自分。足りない部分を徹底的につぶした
鮮烈な気づきでしたが、それに対してやるべきことはひたすら地道で泥臭いことでした。
だからこそ、決意さえあれば誰にでも実践できることなので、参考までに僕が自分を変えるために取り組んだことをご紹介します。
1.他人の客観的な視点を借りて自分の改善点を認識する
まず、何を変えるべきなのか、自分のウィークポイントを把握するため、周囲の人に指摘してもらうところから始めました。
自分のダメなところを指摘されるのは相当凹みましたが、得意な人をコーチとして巻き込んで、ひたすら改善を目指して取り組みました。
2.仕事で連携している相手のことを徹底的に知る
上司の指摘を受けて、自分中心の視点を改め、クライアントや取引先の人を、完全に相手の立場になりきれるくらい徹底的に知ろうと決意しました。
・一日の流れと仕事のサイクル
・僕との仕事以外にどんな仕事を抱えているのか
・その中での僕との仕事の優先度や位置づけ
・組織の中での立ち位置
・何をしたら喜んでくれるのか。モチベーションの源は何か
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電話や直接会った機会にあらゆる情報を吸収していき、今では相手が朝何時に出勤するのか、上司はどんな人かまで知っています。
施策の精度・スピードがあがると同時に、「この人に喜んでもらうために頑張ろう!」という自分のモチベーションアップにもつながりました。
3.インプットを増やす
自分の実力不足の原因が、知識と経験の不足にあることはわかっていました。
経験はいきなり増やせないけれど、知識は努力でカバーできると考え、終電まで仕事をした後でも、必ず読書をする生活を続けました。
元々読書に対しての苦手意識が強かったんですが、オススメの本を紹介してもらうなど、ここでも人の力を借りて克服していきました。
本から得られるものを最大化するため、読む前に「読み終わったら、最低3つは明日使えるテクニックを得よう」と目標を立てたり、読み終わったら「このフレーズは、今度、こういう場面があったら引用しよう」とアウトプットの機会を設定しました。
この取り組みによって、知識を徐々に経験に変えていくことができました。
自分の行動で驚くほど結果が変わった
全てを自分ごととして受け入れた結果、以前のように、頑張っても成果に繋がらない、むしろ悪化していくという状況は減っていき、自分が起こしたアクションが、驚くほどそのまま結果に直結するようになりました。
以前は返事がくるのに何日もかかっていた取引先から2分で返事がもらえるようになり、クライアントにも「数少ない信頼出来る担当者」と言ってもらえるように。
こんな風に相手に価値を感じてもらえる仕事ができるようになったことが本当にうれしくて、もっと相手のことを知りたいと継続的にコミュニケーションを重ねていくうちに、「そういえばこんな話があるんですけど・・・」と、新しい情報や依頼をいただけることが増え、仕事の幅が広がっていきました。
自分の人生のために取り組めば仕事はたのしくなる

とはいえ、まだまだ足りないところはたくさんあって、今でも失敗や苦しい状況はたくさんあります。
その瞬間だけにフォーカスすればたしかにつらい出来事なのですが、行動を起こせば自分次第で挽回していくことができると知っているので、自然と先を見ることができるようになります。
その経験を通じてさらにできることが増えていくし、組織に頼らない本当の自分の実力につながります。そして個人としての能力が上がれば、自分のやりたいことができる確率はあがり、自分の生きたい人生に近づいていく。
そんなサイクルがあるから、つらかったはずの仕事が、今では本気で楽しいと思えるようになりました。
一方で、すべての出来事を自分の責任として引き受けると、やるべきことがめちゃくちゃ増えて、かかる負荷も大きくなります。
でも、自分と向き合って少しづつでも取り組んでいけば、確実に成長や充実感が感じられます。しんどい筋トレみたいなもんですね。終えたら気持ちいい。
仕事でつらい気持ちを抱えている人には、そんな「自分で物事を変えていく楽しさに」気づいてもらえたら、と思います。
そのために、「やらなきゃいけない会社の仕事」という狭い枠を離れて、自分の人生の一部としてどう活かすか、という視点から考えてみることをオススメします。