2019年「本当に必要とされる」コンテンツの在り方は?脱毛系有力メディアが語る【対談】

【対談のポイント】
◇そもそも「価値あるメディア」とは何か
◇「検索」は最適なアプローチなのか
◇いま、「本当に必要とされる」コンテンツとは

こんにちはこんばんは。
a-worksメディアライターの 谷口けい と申します。

今回は、a-worksと長く仲良くしていただいているメディア様の1社「アレックスメディア」の長沼様にお越しいただき、弊社代表の野山と対談をさせていただきました。

長沼様はもちろん、弊社野山ももともと個人メディアから始まっていることもあり、非常に活発で濃い対談になりました。

本記事は情報密度が高いため、ところどころに「けいのメモ」という形で小まとめを設けております。少しでも読み進めやすくなっていれば幸いです。

長沼様がメディアを始めた背景

穏やかな雰囲気で、”過去”の話から始まりました

はじまりは「スノボ」ブログ

野山
「長沼さんは、メディア作り続けて何年になりますか?」

長沼様
「2008年からなんで、もう10年以上ですね。
当時は楽天ブログで、楽天アフィリエイトをやってました。」

野山
「メディアを始めたきっかけは何だったんですか?」

長沼様
「僕、趣味がスノボなんですけど、スノボでたまたま知り合った人がブログをやってたんですよね。
その知人が、『これで月1万くらいになるから、いい小遣い稼ぎなんだよ』って言ってて、 それを聞いて僕もスノボブログを始めました。」

長沼様と野山の出会い

長沼様
「野山さんと出会ったときも、スノボブログをやってる感じでしたからね。」

野山
「そうでしたね。
20万くらいは出てましたよね?」

長沼様
「はい。冬だと月30万くらいのブログになってました。
楽天アフィリエイト、Amazonアソシエイト、ヤフーショッピングの商品をいろいろ扱ってましたね。」

野山
「メディア業のスケールの、1番のきっかけは何ですか?」

長沼様
「2012年の野山さんのメディア向けセミナーですね。
あのセミナーで、SEOを教えてくれる人に出会えたり、セミナーの内容を実践したりしてたら、収益が一気に伸びました。本当ですよ。笑」

野山
「わぁ。ありがとうございます。
初めてお会いしてから創業まで、2年くらいですよね?」

長沼様
「そうですね。
あのセミナーから収益が伸び始めて、そこから2年くらい個人でやってて、2014年に創業しました。」

野山
「今社員さん何名いらっしゃるんですか?」

長沼様
「5名ですね。それで今は2メディアを回しています。」

「メディアの価値」とは

ここまで”過去”の話をしてきましたが、ここからは”現在”の話です。

  • 長沼様のメディア運営への想い
  • 本当に価値あるメディアとは?

といった、より本質的な話が始まります。

脱毛メディア「ルルエピ」の現状

『ルルエピ』TOPページ

野山
「ちなみに、運営されてる2つのメディアのうち、メインはどちらですか?」

長沼様
「今は、脱毛系サイトの『ルルエピ』ですね。」

【ルルエピ】
20代女性に向けた美容サイト。
“コンプレックスから脱却し、自分をもっと好きになってもらおう”というコンセプトのもと、ムダ毛についての悩みを解消することにフォーカスしています。

全くの脱毛初心者でもムダ毛の悩みをスッキリ解消できるよう、親切に、丁寧に作り込まれた情報サイトです。

長沼様
「ただ、最近、『ルルエピ』の方向性を再考する必要があると感じているんですよね。」

野山
「え、そうなんですか。
メディアとしての方向性を変えなきゃいけない、と?」

長沼様
「そうですね。
ユーザーに最大限寄り添ったメディアであろうとしているんですけど、果たして今の『ルルエピ』にどれだけの価値があるんだろう、っていう疑問を感じ始めていて。

たとえばですけど、今もしGoogleが『ルルエピ』を飛ばしてしまったとしたら、すごく困る人っているのかなって思うんですよね。
たぶん、他のサイトを見に行くだけだろうなと。」

野山
「なるほど。論点がもうそういうところまで来ているんですね。」

長沼様
「それで本当に価値あるメディアだと言えるのか、もっと上があるんじゃないかって考えてます。

だから、検索以外も検討しなきゃいけないというか。とりあえず検索に載せるのではなく、必要だから検索に載せるっていう方向じゃないとダメな気がしていて。」

野山
「それは、マーケティングの方法を変えていこうっていうことですか?」

長沼様
「マーケティングの方法というよりは、”コンテンツの在り方”ですかね。

今は、検索で集客→記事を読んでもらう→コンバージョン、という流れですけど、コンテンツとして本当にそれでいいのかっていう。」

より価値のある「コンテンツの在り方」とは?

野山
「なるほど……
ちなみに、長沼さんはどんな”コンテンツの在り方”なら、より価値があると思っていますか?」

長沼様
「あらゆるメディアを見て、話を聞いて、分析して、考え続けて少しずつ見えてきたんですよね。
野山さん、『〇〇』(具体的なサイト名は伏せます)って知ってます?」

野山
「もちろんもちろん。CGM(※)のサイトですよね。」
(※CGM・・・「Consumer Generated Media」の略称。消費者が投稿したコンテンツによって形成されるメディアのこと。)

長沼様
「はい。あそこが今すごく伸びてきてるんですね。
コンテンツの形としては、『口コミ投稿型』なんですけど、ユーザーはああいうのを求めてるんだなって感じます。

『〇〇』は、もしGoogleに飛ばされたとしてもユーザーが自ら見に来ると思うんですよね。
そして、そういうサイトこそが本当に価値あるメディアじゃないかと、最近思います。

そういった文脈において、『ルルエピ』にどれだけの価値があるのかなって。」

野山
「なるほど。僕も『口コミ投稿型メディア』については考えていまして。
たとえば化粧品って、商品としてすごくわかりやすいじゃないですか。
でも脱毛って、化粧品と違ってサービスの中身がすごくわかりにくいですよね。

いろんなサイトを見ても、サービスについて具体的に掘り下げて情報発信してるメディアってなかなか無いですし。」

長沼様
「そうですね。
公式HPやLPも、何から何まで全部書けるわけではないですし、実際にサービスを受けてみるまでわからないことがとても多いです。」

野山
「そういう意味でブラックボックス化してるからこそ、ユーザーは実際の利用者の声を求めるんでしょうね。

そういう情報の非対称性を解消できるメディアが価値をもつんだろうなって思いますね。」

【けいのメモ】
長沼様は、“検索に載せずともユーザーが自発的に訪れるメディア”こそが本当に価値あるメディアだと考えていらっしゃいます。
それは、少し具体度を上げると“情報の非対称性を解消できるメディア”と言えるのかもしれません。

本当の価値を考えたとき、「検索」は最適なのか

長沼様
「やっぱり、脱毛系メディアの中で1番価値のあるメディアになりたいってすごく思ってるんですよね。」

野山
「めっちゃ良いですね!
SEOを上げることが目的になっているケースってたくさんあるじゃないですか。世の中にはそういう会社さんが多いというか。

もちろんそれも大事ですけど、メディア自体の価値を高めていかないと、何か大きな変化があったときに対応できなくなりますよね。」

長沼様
「そうですね。
で、脱毛系で1番価値のあるメディアになろうと考えたときに、そもそも”検索”って本当にベストなのかっていうところももう一度考え直したいんですよね。

かと言って単に、『SNSに振っていこう!』って考えてるわけでは全くなくて、本質は何なのかというところを大事にしたくて。
SNS・会員制サイト・アプリといった中の1つに検索があるだけなので。

再考した結果、やっぱり検索が1番だっていうことならもちろんいいんですけど、今まではそこまで深く考えずに運営してきたんですよね。」

野山
「なるほど。
それでいうと僕は、今のところ検索でいいと思ってます。

僕らって、コンバージョンをとるメディアとして、ふわふわしてる層に向けて情報を流してもあまり意味がなくて。やっぱり比較検討段階のお客さんにちゃんとコンテンツを読んでもらって、申込のきっかけを作るっていう仕事じゃないですか。

だから、SNSに振って潜在層を頑張って取りに行くよりも、購買意欲の高い層を検索から取りに行く方が大事だと思ってるんですよね。

そして、広告主が求めてるのも、そこのソリューションだと思います。」

長沼様
「たしかに……難しいなぁ。
でもやっぱり、一度ゼロベースで僕なりに改めて考えてたいですね。」

野山
「そうやって考え続けることが何より大事ですよね。
考えて、仮説を立てて、検証するっていうのを繰り返すことでしか、本当にいいものって作れないですからね。」

長沼様
「本当にその通りです。」

価値あるメディアを作るために……

長沼様
「さきほどの、“情報の非対称性を解消するメディアが価値をもつ”っていう話ですけど、これについては僕の中で1つの答えが出てるんですよね。」

野山
「なんですかなんですか。」

長沼様
「そんなに変わったことじゃないですけど、紹介するサービスは自分で実際に体験してみるっていうことですね。

取材するのと体験するのって、全然違うんですよね。
取材ではやっぱりいい面ばかりを聞いてしまって、実際にサービスを受けてみると実は全然違ったっていうことがあると思っていて。

自分で体験して、それを徹底的にフラットな視点でコンテンツに落とし込むことで、ユーザーの要求にどこよりも適切に応えられると考えています。

また、正しい情報発信をするからこそ、広告主に質の高いお客さんを送客することもできるので、関わる人みんなが幸せになれると思うんですよね。」

野山
「関わる人みんなが幸せになれる、いいですね。
やっぱりそういうことを考え続けるのが大事ですよね。

長沼さんはいろいろな施策を打っていますが、ライバルが同じことをしてくるんじゃないかっていうのは考えませんか?」

長沼様
「それ、実は昔同じことを聞かれたことがあります。

僕はパナソニック時代は携帯電話を扱っていたんですけど、パナソニックでは、部品メーカーに深く入り込んで共同で開発をしてたんですね。すごく細かく指示を出していたんで、良い部品を作れていました。

でも、その後移った会社では開発を全て部品メーカーに任せていて、思い通りの部品を作るのが難しかったんですよね。
で、ある日その会社の上司にパナソニックでやっていたことを話すと、”そんなやり方で、部品メーカーが他の会社にノウハウを売ったらどうするんだ”って言われて。」

野山
「おぉ。どう答えたんですか?」

長沼様
「僕の答えはカンタンで、1つは単純に特許で抑えること。
もう1つは、自分が更新し続けることです。

自分が更新して進化し続けていれば、誰かに模倣されてもそれは過去のやり方になるので、問題ないんですよね。」

野山
「すごい良い話ですね。
本質を考え続けて革新し続けるっていうのが肝で、表面的な部分をさらうだけでは、やってる形は同じでも出てくる価値が全然違いますよね。」

長沼様
「見ただけでは、表面的にしか真似できないと思います。
もともと本質があって、それがたまたま事業やコンテンツの形で出てきたものなので、形だけ真似されても別に問題はないんですよね。」

【けいのメモ】
価値あるメディアを作るために、長沼様は『サービスを自分で体験する』ことを考えていますが、“なぜその考えに至ったのか”ということの方が本質。
たとえコンテンツの形を模倣したとしても、それだけで価値あるメディアを作れるわけではないんですね。

新規メディアについて

野山
「これからはどういう取り組みを強化していく予定ですか?」

長沼様
「ルルエピに続いて、MEDICHARM(メディチャーム)という美容サイトのリリース準備を進めています。
ルルエピをより高めていく動きは続けつつ、新しい領域にもチャレンジしていこうと。

やはり売上のトップラインを上げていくのって、ある水準から難しくなると思うんです。
たとえば、100万のメディアを300万にする仕事より1,000万を1,200万にする方が難しい、みたいなイメージです。どちらも同じ200万ですけど。

あと、今までに培ってきたライター資源を活かせる形で新しい取り組みができないかなと色々と探した結果、やはり美容ジャンルがいいなと。」

野山
「いい考え方ですね!僕も資源を活かす部分とか売上に対しての考え方とか、同意します。
組織がしっかり育ってきた証拠ですよね、素晴らしいです。

ちなみに今SEOが美容に厳しい中、勝ち筋は営業になると思うんです。
他のメディアさんがやってないところ。ここでうちとしっかり連携できたら面白くなりそうですね!」

長沼様
「ええ、野山さんもうちの資源だと思ってますから。笑
しっかり使わせていただければと思ってます。」

野山
「あはは、それも素晴らしい。笑
これからのメディアトレンドを考えると、ASPさんだけでなくいろんなソリューションを活用していくことで、大きく道は拓けると思います。一緒に頑張っていきましょう!」

********

最後に写真をとらせていただきまして

対談終了でございます。

「メディアの価値」という抽象度の高い話を終始熱く語っていただき、長沼様のメディアへの想いがヒシヒシと伝わってくる対談でした。

記事を書いた身としても、これを読んでくださった方に「こんなに真剣に取り組んでいるメディアさんがいるんだ」というところが少しでも伝わっていたらいいな、と思います。

以上でレポートを終わります。
最後まで読んでいただいたみなさま、ありがとうございました。

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