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NTTドコモ様のファンマーケティングを機能させるアフィリエイト広告の在り方【対談】

こんにちはこんばんは。
a-worksメディアライターの 谷口けい と申します。

今回は、弊社が2年半以上広告運用のお取り組みをさせていただいている、NTTドコモの長谷川誠様と、弊社担当の四角・百々、弊社代表の野山の4名で対談をさせていただきました。

長谷川様がどのような課題を感じており、弊社のソリューションは課題解決にどのように結びついたのか。取り組んできた施策や、何がどうよくなったのかといったところから、アフィリエイトの本質について語ります。

本記事は情報密度が高いため、【けいのメモ】という形で小まとめを設けております。要点の整理に役立てていただけたら幸いです。


出会いは、コマースサミット

野山:
「はじめてお話しさせていただいたのは鹿児島の『コマースサミット』ですよね?」

長谷川様:
「そうですね。
コマースサミットでの野山さんのプレゼンが本当に素晴らしくて、ぜひ一緒にお仕事がしたいと思いました。

当時僕が感じていた課題にすごく結びつくお話だったので、野山さんがベストプレゼン賞で壇上から降りてくるのをずっと狙っていて、もうご一緒させていただく前提で話しかけました。笑」

野山:
「ありがとうございます!笑
僕としても、長谷川さんが話しかけてくださったのはすごく印象的でした。

ちなみに、当時はどんな課題を感じられていたんですか?」

長谷川様:
「大きく2つあって、まず1つが、オウンドメディア以外の集客手段を作りたかったっていうことです。
僕らは携帯キャリアなのでオウンドメディアがめちゃくちゃ強いんですけど、そこに集客が偏っていたんですね。別の入り口も作らなきゃいけないなっていうのを感じてました。


もう1つが、『ファンマーケ』をやりたいとずっと思っていて。
単体サービスだけじゃなくて、dマーケット全体を好きになって複数サービスを使ってくれる『ファン』の方を増やして、さらにその方々にどうやって各サービスの魅力を発信してもらうかっていうところをずっと考えていたんですね。

そして、a-worksさんのやってることはアフィリエイトなんですけど、ファンマーケにも繋がるなと思いました。だから『Web広告』という文脈ではなくて、『ファンマーケ』っていう文脈でご一緒させていただきたかったんですよね。

今回の対談にあたって改めて一緒にやってきたことを振り返ったんですけど、やっぱり合ってたなって思いますよ。」

野山:
「ありがとうございます。

やっぱり『アフィリエイト運用します』って言うと、『何件取れるの?』『CPAはいくらなの?』っていう話ばかりになりがちなんですよ。それだけじゃなくて、ファンマーケやロイヤルカスタマー獲得のためのソリューションとして見ていただけているのは非常に嬉しいです。」

長谷川様:
「僕はもともとアフィリエイトには良いイメージをもっていなかったんですよね。『ポイントサイトで数を稼ぐだけでしょ』みたいな。だから広告全体で見たときに、注力すべきところではないと思っていました。

その悪いイメージが、野山さんのあのプレゼンを見たときに完全に崩れましたね。アフィリエイトの本質はファンマーケ・コンテンツマーケであり、ブランドや商品を正しく伝えてくれるメディアに大量に記事を書いてもらうことで、その商品を『いい』と思ってくれる人が増えるっていう内容でしたが、『アフィリエイトってすごくいいのかも』と思った瞬間でした。」

長谷川様が抱えていた2つの課題、
◇オウンドメディア以外の集客手段が必要
◇サービス単体ではなく、dマーケット全体のファンになってもらいたい
を、弊社のソリューションで解決できると感じていただけました。

弊社のソリューションは「CtoCメディアマーケティング」です。
下記動画にてわかりやすく解説していますので、ぜひご覧ください。

簡潔に説明すると、
エンドユーザーであり個人のメディアでもある「CtoCメディア」が、気に入った商品を想いを乗せて紹介して、一般消費者に届けるというものです。
弊社は非常に優良なCtoCメディアと太いネットワークをもっており、彼ら彼女らを大きく動かすことが、弊社独自のソリューションになります。

本体サイトのCV/LTVが向上?ドコモに起こった3つの変化

百々:
「2017年からdマガジンの方でお取り組みをさせていただきまして、当初から現在でどのような変化があったかをお聞きしたいです。」


1.ポジティブなブランド評価が増加

長谷川様:
「もちろんCPAとかLTVの数値面で伸びてるっていうのはあるんですけど、それ以上に、いろんなサイトでdマガジンを『いいサービスである』と評価いただけるようになったっていうのを実感してます。

僕らと同じ目線で、サービスを気に入ってくれてるメディアさんが記事を書いてくれて、プロダクト本来の魅力がいい形で発信できているというのはすごく嬉しい状態ですね。」

百々:
「ありがとうございます。
やっぱりサービスを体験した第三者だからこそ書けるコンテンツってあると思っていまして、ナチュラルに紹介・比較してもらえるのってすごく意味がありますよね。

他の広告や、集客面以外への波及効果とかって、実感として何かありますか?」

2.本体サイトのCV・LTVが向上

長谷川様:
「これは明確に証明できることではないんですけど、本体サイトのCVが上がったという実感はありますね。


メディアさんにたくさん記事を作ってもらえたことで、世の中の方々の目に触れる機会が増えて、サービスを気に入った状態で本体サイトへ入ってきてくれるので、そこでCVRやLTVが上がるっていうのは因果関係としてありますよね。

実態としても、dマガジンの場合、外部のWeb獲得よりも遥かに解約率が低くてLTVが高いという結果が出てまして。これはサービスをよく知った状態で本体サイトに入ってくるからだろうなと考えています。」

野山:
「おっしゃるとおりですね。
検索をしてくるユーザーってすごく能動的じゃないですか。そういう人たちに、ブランドの伝えたいこととか成し遂げたいことみたいな深い部分を、認識齟齬なく伝えられるっていうのは非常に重要だと思っています。

あとはやっぱり数も大事で。ユーザーが比較検討する段階で、どのサイトを見てもdマガジンが高く評価されてるとなると、すごく安心して申し込んでもらえるんですよね。」

3.社内の価値観まで変化

長谷川様:
「あともう1つ、すごく重要で面白い効果がありまして。
a-worksさん経由の獲得CPAが、dマーケットの月額サービス全体のCPA基準になってきたんですよね。」


野山:
「CPAの基準ですか?どういうことでしょう?」

長谷川様:
「a-worksさんに広告運用いただいて、dマガジンの平均CPAがめちゃくちゃ下がったじゃないですか。それによって、『1件あたりこれくらいで取れる』っていう実例ができたんですよね。そのa-worksさん経由の獲得CPAがおおよその社内の基準になりました。

当時はCPAを多少高騰させてでも件数を獲るっていうことがあったんですが、このおかげで社内のCPAへの意識が改善されて、その数倍もかかるような施策は止めていきました。

数値的な変化じゃないですが、社員が主体的にCPAを意識するようになったので、インパクトの大きい成果だと思ってます。」

百々:
「社内のCPAの基準を作れたっていうのはすごく嬉しいですね。」

【けいのメモ】
アフィリエイトの本質は、CtoCメディアによる「第三者コンテンツ」だと考えています。ブランドの想いやサービスを、第三者であるサイト運営社自身の言葉で齟齬なく届けられることが最も重要です。
そういったコンテンツを大量に用意して、どのサイトでも掲載されている状態を作り出すことで、ユーザーが安心感をもって購入に踏み切れるようになります。

LTVは、第三者コンテンツで伸ばせる

四角:
「LTVが伸びたというところをもっとお聞きしてもいいですか?」

長谷川様:
「a-worksさんの獲得導線は最もLTVが高いんですよね。dマガジン担当者も驚くほど高い数字が出てます。
これは、実際にdocomoのサービスを気に入ってくださったメディアさんの質の高いコンテンツを通して入って来てくれてるからこそですよね。

a-worksさんにお願いするまでは、店頭も含めて、docomo既存ユーザーをたくさん獲得してたんですね。当時のユーザーのLTVはかなり低かったです。
その中でキャリアフリー化をしまして、キャリアフリーユーザーに対してはdocomoショップからアプローチできないのでWeb獲得がメインだったんですけど、こちらはかなりLTVが高かったんですよ。これはいい具合だと思っていたら、a-worksさんからの獲得ユーザーはそれよりもさらにLTVが高かったので、みんな驚いたんですよね。」

四角:
「嬉しいです!
長谷川さんも先ほどおっしゃっていたようにアフィリエイトって、ポイントサイトで新規をムリヤリ取りに行くみたいな印象を持たれがちなんですけど全くそうではなくて。肝心なのは、第三者だからこそ発信できる情報があるということなんですね。

そして、第三者であることの価値が特に発揮されるのが『比較コンテンツ』です。広告主様は、自社商品の詳細な情報やブランドの想いについては語れますが、他社商品との比較については言及できません。他社との比較を説得力をもったコンテンツに落とし込めるのは、第三者だけです。」

長谷川様:
「ブランド側が他社との比較をしても説得力ゼロですもんね。」

四角:
「そうなんです。実体験を交えた消費者目線のコンテンツだからこそユーザーの目に留まるんですよね。
機能・金額・使用感等を第三者視点で比較したコンテンツを読んだ上で『この商品が1番自分に合っている』と納得して購入に至ったユーザーは、その後も商品を長く愛用してくれやすくなり、これがLTV向上に繋がっています。」

野山:
「あとは、第三者に書いてもらうとなると好き勝手に書かれるのが怖いっていう広告主様もいらっしゃるんですけど、そこはしっかりメディアさんと連携を取りながら一緒につくることでリスクヘッジしています。」

長谷川様:
「あくまでメディアさんの書き方は尊重しつつ、広告主にとってよくない書き方をケアしてくれるのはa-worksさんの最大の魅力ですよね。メディアさんの中には報酬欲しさに不誠実な訴求をする方も少なからずいますけど、そのリスクがないのは非常に大きいと思います。それだけメディアさんと関係を築けているのは、a-worksさん独自の強みですよね。

dマガジンをお願いしたときも、紹介の仕方や書き方について細かく対応いただけたので、一緒にコンテンツを作れたという認識がすごくあります。」

野山:
「ありがとうございます。
お取り組みを始める最初の段階で、相当時間をかけて座組を整えた記憶が僕もあります。『こういう紹介の仕方はダメ』とか『紹介でこの言葉は使っちゃいけない』みたいなところまでしっかりと握れたのがよかったですね。」

【けいのメモ】
アフィリエイトの本質は第三者コンテンツであり、中でも特に重要なのが比較コンテンツです。第三者視点の比較コンテンツを読んで納得した上で購入に至った消費者は、商品を長く愛用してくれます。
また、第三者に書いてもらう上で広告主様が最もリスクと考えるのは、メディアが売上のためにデタラメな訴求をするのではないかという点です。弊社はこのリスクを防ぐため、メディア様と密に連携を取りながら、サービス利用前後における期待と実態のギャップがなくなるようにコンテンツ制作を進めています。
上記の「比較コンテンツの発信」「購入前後のギャップ解消」が、第三者コンテンツによってLTVが伸びる要因です。

「コンテンツの在り方」を定義する重要性

対談に割り込む形にはなりますが、ここで、弊社の「CtoCメディアコンテンツの在り方」についての考えをご説明します。

大前提

アフィリエイト広告=成果報酬型広告であるため、メディア側としては成果(購入・申し込み等)が出なければ報酬が発生しません。そうするとどうしても、「商品/サービスのメリットを誇張する」「デメリットを隠す」といった風に、無理に訴求を強くすることで読者をコンバージョンさせようとするメディア様も現れます。

これは、成果報酬型である限りつきまとう問題点です。

しかし、ユーザーに買わせることを目的とした強引な訴求は、広告主様・メディア様の双方にとって大きなリスクとなります。

「強引な訴求」による双方へのリスク

「コンバージョンさせるための強引な訴求」による、広告主・メディア両サイドへのリスクをそれぞれご説明します。

広告主サイドのリスク


コンテンツ内で強引な訴求をすることで考えられる広告主サイドへのリスクは、「LTVの低下」です。こちらはわかりやすいですね。

ユーザーが商品/ブランドのファンになるのは、購入前に抱く「これを使えば理想の自分になれるかも」という期待を購入後に叶えられたときです。逆に、購入前の期待に応えることができなければ、その後一切購入してくれなくなります。

しかし、コンバージョンさせることだけを考えた強引な訴求によって購入に至ったユーザーは、「本来ブランドが提供できる価値」に沿わない期待を抱いてしまいます。そうなると当然、購入後にその期待に応えることはできず、リピート購入には至らないためLTVが下がります。

メディアサイドのリスク


コンバージョンさせるための強引な訴求は、時として法の一線を超えてしまうこともあります。特に美容・健康食品などの法的制約が厳しいジャンルについては、ルールを逸脱した表現をしてしまうと法的処分を受ける場合もあります。

加えて、先述した通り、強引な訴求をすると顧客のLTVは下がります。顧客LTVが下がると広告主利益も下がるため、広告費に回せる予算が減り、それはアフィリエイト報酬の低下に繋がります。

つまり、強引な訴求は短期的には獲得件数が増えるかもしれませんが、長期的に見るとメディア様にとっても大きなデメリットとなります。

a-worksの役割

リスクの面にフォーカスして長々と述べてきましたが、弊社はCtoCメディア様には非常に大きな価値があると考えています。

ユーザーが本当に求めている情報には、広告主サイドからは発信できないことも多くあり、それを第三者視点で発信できるのがCtoCメディア様です。

しかし、広告主様の伝えたいことだけをただ横流しで伝えるのではなく、最もユーザーに近いCtoCメディア様だからこそもっている視点や感覚を織り交ぜたコンテンツを作ることが重要になります。

つまり、
消費者が本当に求めている、第三者から発信すべき情報を、法的に許容される範囲でコンテンツに落とし込む必要があるということです。

これを、広告主様とメディア様の間に入って定義し、メディア様に伝えて一緒にコンテンツを作っていくことができる点が弊社の強みであります。

弊社のルーツがメディア事業であることもあり、非常に有力なメディア様と太い繋がりがあるからこそ実現できる施策です。

この強みが、docomo様のファンマーケの加速に貢献でき、長谷川様に喜んでいただけた部分になります。

終わりに

野山:
「弊社としては、単なるWeb広告という文脈じゃなくてファンマーケの一環としてお声がけいただけたのがすごく嬉しかったんですが、弊社のソリューションはLTVだけでなくファンマーケの文脈でも十分に機能できていますかね?」

長谷川様:
「もちろん素晴らしく機能していただいています。
docomoのサービスを実際に使ってくださった方によるコンテンツが、LTVの高いお客様をしっかりと連れてきてくれているので。

docomoのファンマーケは、a-worksさんのアフィリエイトに加えて『ファンミーティング』と『自社ソーシャルメディアの運用』をしていて、どれか1つでも欠けたら効果が最大化されないんですね。

だから僕の中では、a-worksさんのアフィリエイト運用は、ファンマーケのソリューションとして認識してます。」

野山:
「ありがとうございます、光栄です……!
今回はLTVのお話を深くお聞きしましたが、docomoさんのファンを増やすことに貢献できているのであれば、本当に嬉しいです。」

長谷川様:
「僕は内部の施策として、サービス単体で使っているお客様にどうやって他サービスも一緒に使ってもらおうかということをやっているので、a-worksさんには引き続きファンマーケと、LTVの高いお客様の集客で力をお貸しいただければと思います。」

野山:
「僕らは大手さんのようなソリューションではないので、独自の小型メディアネットワークとコンテンツ作成にこだわって、今後もより高めながら御社の事業スケールをアシストさせていただきます。

今日は本当にありがとうございました。」

対談終了後、集合写真を撮らせていただきました。

長谷川様は弊社のCtoCメディアマーケティングについて、ファンの方に質の高いコンテンツを作成いただいて、そこから新規のお客様が入ってきてくれる点に魅力を感じてくださいました。
弊社のアフィリエイト運用と、「ファンミーティング」「自社ソーシャルメディア運用」の3つを機能させることで、ファンマーケ全体が加速します。

当日は他にも、施策のより詳細なお話や、長谷川様のdocomo内部でのファンマーケ施策についての面白いお話がたくさんありましたが、今回はここまでにしておきます。

長谷川様、この度は貴重なお時間をいただきありがとうございました。

これで対談レポートを終わります。
最後までお読みいただいたみなさま、ありがとうございました。