新卒入社1年で大企業を退職してベンチャーへ「自分の人生を生きるために本当に大切なこと」

こんにちは。a-works広報の大沢です。
3月1日から2019年新卒学生の選考が解禁されますね。

「厳しい環境で圧倒的に成長したい」
「様々な人と関わってできるだけ多くの経験を積みたい」
「裁量権を持って大きな仕事を成し遂げたい」

ファーストキャリアを選ぶうえで、20代は成長できる環境に身を置きたいという人は少なくないと思います。

a-works海外グループに所属する諸 俊赫(読:ジェ・ジュンヒョク)さんも、そんな思いを抱いて、母国韓国を出て、日本での就職を決めた一人。

日本の大手家電メーカーへ入社後、職場とのミスマッチを感じ1年で退職。現在はa-works初の海外事業であるベトナムの新規自動車メディア「XEHOINFO」の運営に携わっています。

3年は働くべし!と言われるファーストキャリアを1年で辞めてベンチャー企業で働く選択をしたジェさんですが、それもすべて自分の生き方を貫いてきた結果、と言います。

ご自身のキャリアを通して感じたことや、大切にしてきた考え方についてお話いただきました。

挑戦できる環境を求めて、日本の大手家電メーカーへ就職

——母国韓国を離れてへ日系企業へ就職された経緯から教えていただけますか?

もともと交換留学で日本で暮らしたことがありました。韓国へ帰国した後ですが、日系企業がアグレッシブな人材を求めて韓国で採用活動をしていたんです。

特に、世界的に事業展開している大手メーカーやメガバンクは、海外でも通用する人材を国籍問わず、積極的に採用するスタンスでした。大学で身につけた日本語を活かせるのと、自分の力を試したいという気持ちが強くて、求められている人材は自分だ!と選考を受けました。

母国を離れて日本で働くことに正直不安はありましたが、外国で挑戦したい気持ちの方が大きかったですね。

——そこから入社1年で、誰もが知っているような超大手家電メーカーを退職したわけですが、望んでいた「挑戦できる環境」が無かったからでしょうか?

挑戦できないわけではなくて、自分の番が回ってくるまでに時間がかかりすぎるからです。

1社しか経験していないので一括りにはできませんが、大手特有の企業文化といえばいいでしょうか。1年間働いたことでそれを肌で感じて、自分の思い描いていたスピード感で挑戦できるようになる環境ではないんだとわかりました。

——大手特有の企業文化というと、ルーティンワークや年功序列といった言葉が浮かびますが。

大きくはその2つですね。

1つ目のルーティンワークでいうと、前職はグループ全体で20万人を超える会社だったので、そのぶん業務が細分化されている部署もあり、既に先人達によってブラッシュアップされた「合理的に業務を進められるフレーム」がありました。

僕が配属された経理部で、自分なりに新しいやり方を提案した時に、それをする価値はあると上司は認めてくれましたが、これまでのフレームから変えることによるリスクが想定できないため、結局いままで通りのやり方で進めることになりました。

——組織自体が大きいのと、長年の経験と実績から作られたフレームがあるからこそ、変化することがなかなか難しいと。

そうですね。そもそも自分自身の考えや提案を必要としていないということがわかって、ただフレームに沿って業務を遂行するようになりました。

自分の介在価値はなんなんだろうと悩みましたし、挑戦できないことに悶々として過ごすようになったんです。

そして2つ目が、年功序列のカルチャーです。
「若手はまず今の決まった仕事をちゃんとできるように。」というような考えもありました。

仕事の大小を問わず、裁量のある仕事ができるようになるまで、どうしても時間が必要なんだと。

——それで、挑戦できない。ではなくて、挑戦できるようになるまで時間がかかるという結論に。

そうです。
世間知らずの若者のわがままのように映るかしれませんが、今の会社で実績を作ってとか、まずは下積みを経験して、という考えは僕にはありませんでした。

若いうちから、誰も答えを知らないことに挑戦して形にする。失敗してもまた挑戦する…。そんな経験ができる環境を求めて日系企業に就職したという明確な目的があったので。

大企業という環境が悪いのではなく、単なるミスマッチなんです。だからこそ早く転職しようと決断しました。

すべては、自分がどう生きたいか?に向き合ったうえでの選択だった

——そこまでして若いうちから挑戦できる環境を求める理由ってなんなんでしょうか?

30代、40代で自分が何をして生きていくにしても、大事にしたい生き方というのがあって、それを実現するためですね。

僕の望む生き方というのは「美味いコチュジャンのような人生を歩もう」です。

——コチュジャンって辛い調味料の???

はい。ちゃんと説明するので安心して下さい(笑)

まず、不味いコチュジャンは、何と混ざってもひたすら辛いんです。どれだけ良い食材を入れても、ただ辛さしか残りません。

一方美味いコチュジャンはというと、辛さが食材の旨味を引き立てて、美味しく仕上げてくれます。

要するに、自分の意見や考えを一方的に押し通すのではなく、周りの環境もふまえて、自分の個性と関わる人の持ち味の両方を活かせる人になりたいんです。

そのために、いろいろな人と関わって様々な価値観を知りたいし、その経験を通して自分の思考の精度を高める必要があると思っています。

——なるほど・・・とてもわかりやすいです。

ありがとうございます(笑)

なので、次の会社は例え年齢が若くても新人でも、裁量を持って挑戦することができるところに入ろうと決めて転職活動をしました。

大学時代に広告の勉強をしていたこともあり、漠然と広告業界で働きたいと思って探すなかでa-worksに出会ったんです。

——a-works入社後、ベトナムで公開されたばかりの「XEHOINFO」に携わられたわけですね。

代表の野山さんと面接で話をするなかで、自分の生き方や若いうちからどんどん挑戦したいという想いを伝えましたね。

2017年3月7日に当時公開されたばかりの、自動車情報メディア「XEHOINFO(セイフォインフォ)」を運営している海外グループにジョインすることになりました。入社したのが3月28日でしたが、2週間程度の研修を大阪で終えたらすぐにベトナムへ飛んで、そこからはベトナムと大阪を行き来する生活です。

——貪欲に挑戦できる環境を求めたんですね。具体的な業務はどんなことをされているんでしょうか?

XEHOINFOの運営に関わる業務全てですね。

誰にどんな情報を届けるメディアなのか?といった方向性も決めないといけませんし、収益を立てるために現地の自動車メーカーへ広告の営業もします。

ただ、実際にXEHOINFOをこうしていきたい!という考えを形にしてくれるのは現地で働いているベトナム人メンバーなんです。記事を制作するのも、コーディング、デザインするのも彼らなので、チームXEHOINFOをマネジメントすることも私の重要な役割です。

全部が全部、初めて挑戦することばかりです。


※自動車情報メディア「XEHOINFO(セイフォインフォ)」
 ベトナムで高まる自動車情報へのニーズにワンストップで応える。

挑戦できる環境は物凄く辛い。それでも自分の生き方に近づけているという実感。

——見知らぬ土地であるベトナムで、言語も通じないメンバーとチームで業務遂行するというのはかなり大きな挑戦ですね。

前職にいたときと状況が激変して、はじめはとまどうことばかりでした。
正直、日系企業へ就職して1年働いたことで、異なる価値観を持つ人と仕事をすることには多少免疫があると思っていましたから(笑)

文化が違えば働くことへの価値観も全くといって日本と違うんだってことを改めて突きつけられた感覚ですね。

自分で裁量を持って物事を動かしていきたい!挑戦したい!という欲求があってここにいるのに、全然上手くいかなくて、そんな自分に対する不満が募ることもありました。

当時はたくさん挫折しましたし、今でも全てが上手くいくということはなくてイレギュラーばかりです。

——そんな状況でも自分の望む生き方を貫くって物凄くエネルギーがいると思います。

簡単ではないですね。

周りの意見や個性を尊重できるように生きたいといっても、実際は目の前のことに手一杯にもなることもあります。

今でこそベトナムという国や文化をよく理解しようと思えたり、(ベトナム人の)メンバーとの関わり方を意識できていますが、最初の余裕がない頃はそこまで考えられなくて、自分の頭の中でベトナム人ってこうだろうな〜っていう勝手な固定観念で動いていました。

——周りの環境や関わる人の意見を尊重して活かせるようになったのは、なにかきっかけがあったからでしょうか?

きっかけは2つありました。

1つは、データや数字から離れて現地で感じたことに向き合ったことです。

当時のXEHOINFOは、自動車のスペックを比較・検討できるのが売りで、排気量や燃費がいくらかといった詳細な自動車情報をメインに掲載していました。

そんななか、僕がはじめてベトナムに長期滞在したときに、街中バイクだらけという印象を持ったんです。たしかにベトナムの自動車販売台数は年々増加しているんですが、まだ多くの人がバイクを移動手段として生活を送っているんだと感じました。

僕自身、運転免許は持っているけど、車について詳しくないんです。
そんな人間がいきなり車のスペックが紹介されている記事を読んで、ふむふむこんな車が欲しいな。とはならないし、そもそも記事すら読まないなと。

多くのベトナム人が僕と同じ状況なんじゃないかと思いました。

——たしかに。ということはもっと車初心者をターゲットとした情報発信が必要だということでしょうか。

そうですね。それまでの自分はネット上にある調査データの数字ばかり見て
ベトナムのことをわかった気になっていただけだったんだと気づきました。

そこでXEHOINFOを、初めて自動車を買う人、車生活をこれからスタートする人に向けた
「初めての車選びをサポートする」メディアとして再スタートさせたんです。

以前より、記事はベトナム人の車選び事情などユーザー目線のコンテンツを増やして
初めて車の情報に触れる人でも、利用シーンを想像しやすいように「ファミリー向け・都市部で乗りやすい車」といった検索カテゴリも充実させました。


※2月に公開されたハノイにいるドライバー30名に実施したマイカーや自動車に関するアンケートをまとめた記事。

そうすると、これまでFacebookの投稿にいいね!はされても記事は読まれなかったのが、投稿にコメントがつくようになり、記事自体への流入も増えました。

必要だったのは、情報を届けている相手のこと、ベトナムの人のリアルな生活価値観を知ることだったんです。

——独りよがりな考えではなく、周りの環境を知ることが大事だと。

そうです。
2つ目はメンバーとのコミュニケーションを改善したことです。

(ベトナム人の)メンバーとはベトナム人の通訳の方を通して、コミュニケーションをとっているんですが
言語が通じないうえに文化も仕事への価値観も全く違うとなると、10あるうちの10を全て伝えてしようとしていました。

そうしないと、自分の依頼や考えが正確に伝わっているのか不安で。

——わかります。不安だからあれもこれもと、全部細かく指示しちゃうんですよね。

そうです。ただ、不安だからといって細かく指示していると、受け取るほうも指示された通りにやる必要があるから、不明点があれば全部僕に確認しないといけなくなってしまう。

コミュニケーションロスが起きて業務スピードが遅くなって、お互いにどんどん連携するなかでストレスが溜まってしまって。

オフィスにどんよりとした空気が横たわるようになりました。

——日本で仕事をしていても、相手のことを気にかけすぎてしまうことで同じようなコミュニケーションロスは起こりますね。具体的に何を改善したのでしょうか。

伝え方を変えたのと、業務の標準化を行いました。

これまでは細かく指示していたことを、

・何のためにやるのか。
・どういう形でアウトプットしてほしいか。
・いつまでにしてほしいか。

の3点だけ伝えて、具体的にどうやって進めるかは任せることにしました。

とはいえ、記事の制作など細かい仕様を守って欲しい依頼もあります。
そういうものは、チェックリストやワークフローを細かく記したシートを作って、標準化できる部分をなるべく増やしてフォローしましたね。

——なるほど。Whyの部分を細かく伝えて、Howの部分は明確な基準を設けておけばあとは任せておいてもOKという。

そうです。
なぜやるかがしっかり伝わっていると、同じゴールを見ているので、大きく本筋を逸れることが無くなりました。

僕も仕事を依頼する際に気にかけることが減りましたし、メンバーも細かく指示されないので伸び伸び仕事ができてパフォーマンスが以前より上がっていると思います。

やった結果、メンバーの判断で進められる業務が増えましたし、コミュニケーションロスも減ったことで全体効率を上げられました。

——「美味いコチュジャンのような人生を歩もう」を目指して、周りの方を巻き込んでお互いの個性を活かせていっていますね。

挑戦できる環境だからこそ、自分の考えを実行に移すことができますし、自分が望む生き方を実現するために必要な成長に繋がっていると感じています。

とはいえ、まだまだ美味いコチュジャンになる道半ばですが(笑)

自分の人生を生きるために大事なのはキャリアだけじゃない

——ベトナムで辛い経験もたくさんされたと思うのですが、転職しなければよかった。と後悔したことはなかったですか?

よく聞かれるんですが、後悔は全く無いです。
1から10まで自分で決めないといけない分、しんどいことも多いですし辛くないと言ったら嘘になりますが。

ただ、前職を経験したからこそ、大企業の良いところも不足に感じていたところも知っています。そのうえで、求めていた「若いうちから挑戦できる環境」に身を置けているので、今が少しハードでも納得して仕事に取り組めています。

それに、自分の望む生き方を大切にしてきたという自負もあります。

——自分が望む生き方を大切にしてきたからこそ、自分の人生を生きられるということですね。

そうです。自分の人生を生きるために大事なのは、どんなキャリアを経験するかよりも、自分が本当に望む生き方にどれだけ向き合えるかだと考えています。

もちろん大企業で働く経験をしたことは物凄く大きな糧となっていますし、それがなければ今こうしてベトナムで働いてもいないので、キャリアが重要じゃないと言っているわけではありません。

ただ、それもすべて自分が望む生き方を実現しようと選択してきた結果です。
自分自身と向き合わないまま働いていると、ついつい環境ばかりに目がいってしまいます。

よく、新卒1社目はベンチャー企業で成長したい。大企業で大きな仕事をしたい。という人がいますが、なぜ成長したいのか?大きな仕事をしたいのは何のためなのかを考えてみて欲しいです。

今働いている環境に何故か満足できていない人であれば、何がそう思わせているのか考えてみて下さい。

まずは、自分自身と向き合うことから始めてみるといいのではないでしょうか。

——どんなキャリアを経験したいかではなくて、どう生きたいかに向き合うことが、自分の人生を生きるためには大切なんですね!

ジェさん、ありがとうございました。

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