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ダイレクトマーケティングの達人・田村氏から学ぶ、10年続くファンを育てるブランド支援

定期的に、外部からマーケターの方をお招きして勉強会を開催しているa-works。前回は、アクティブ合同会社の藤原さんを招いて「真のブランド支援」をともに考える機会をいただきました。

関連記事:敏腕マーケター藤原氏と考える、中小企業だからできる真のブランド支援とは

今回のゲストは、EC・通販専門のコンサルティング会社「ダイレクトマーケティングゼロ(以下DM0)」の代表、田村雅樹さん。

クライアントの売上を上げるためには、まず新規顧客を獲得すること。でももっと大切なのは、その後も長く付き合ってもらえるお客さまへと育てること。テクニックや知識はもちろん必要だけれど、クライアントと真剣に向き合うことでベストな提案が見えてくる、と田村さんは言います。

クライアント企業の商品やサービスを、求めている人のもとへと届けるためのブランド支援とは。その本質をお教えいただきました。

DM0社代表 田村雅樹
1972年生まれ。早稲田大学法学部卒業後、ベネッセで10年間マーケティングキャリアを務めたのち、大手通販化粧品会社にてB2C事業を3年間統括。その後、EC/通販専門のコンサルティング会社「ダイレクトマーケティングゼロ(以下DM0)」を設立。ゴールデンルート理論を提唱し、化粧品・健食・アパレル等、600社以上のコンサルティングを成果保証でおこなう。クライアントは2017年度売上伸長率ランキングTOP3を独占。著書に「ゼロからはじめる通販アカデミー」(ダイヤモンド社)。講演・寄稿等多数。

<目次>
田村さんから、ダイレクトマーケティングを学びたい会
  • 顧客支援で10年・20年続くファンをつくる
  • 大切なのは商品でお客さまの課題を解決してあげること
  • お客さまとつながり続けるための最適なアプローチを
  • そもそもの問題を解決しなければ満足度は上がらない
  • 切実な理由があったとしても、間違ったアプローチはNG
  • 売上アップに貢献するための仕組みづくり
  • でも、仕組みや過去事例を優先して考えると失敗しがち
  • 会社全体が協力してくれる空気感をつくりたい
  • 田村さんから、ダイレクトマーケティングを学びたい会

    野山:今日は“DM0の田村さんからダイレクトマーケティングを学びたい会”を企画しまして、大阪のa-worksオフィスまでわざわざ来ていただきました。ありがとうございます。
    田村さんが特定の企業のオフィスに出向いて勉強会を開いてくれるというのは、けっこう珍しいですよね。

    田村さま(以下敬称略):そうですね。野山さんとは出会ってからずっと、ごはんを食べつつ情報交換をする仲間、という感じで。先日は新しいお客さんを紹介いただきまして、ありがとうございます。

    野山:こちらこそ、お客さんが喜んでくれてるみたいでなによりです。

    田村:a-worksって、お客さんを紹介してくれたときに紹介料くれって言わないのがいい(笑)僕としては、紹介してくれた人に手数料払うくらいならクライアントの費用を安くしてあげたいっていうのが本音だから。

    野山:紹介手数料とか、好きじゃないんですよ(笑)
    改めまして今日は、わざわざご来社いただきありがとうございます。今a-worksでは「アフィリエイトNo.1カンパニーからブランド支援Onlyカンパニーへ」との目標を掲げていまして。とはいえ会社にとっては新しい試みとなるので、いろいろと試行錯誤している、というのが実情です。思い描いている姿としては、a-worksのこだわりを武器に、強い想いを持った企業を支援していきたいと。
    本日は百戦錬磨の田村さんに、ブランド支援の考え方についていろいろ教えてもらえたらと思います。よろしくお願いします。

    田村:どんどん聞いてください。どうぞよろしくお願いします。

    顧客支援で10年・20年続くファンをつくる

    野山:さて、数々の企業で高い実績を上げられている田村さんですが、初めてのクライアントとかかわる際には支援の範囲はどう決められてるんですか?

    田村:範囲はほとんど決めないですね。最初の段階では売上を伸ばすために何をすべきかわからないし、相手の会社のことを知らないうちから「僕たちはこの範囲をやります」って決めちゃうと、彼らにも僕らのためにもならないと思っています。

    野山:まず全体を見てから決めるんですね。そこから最初に手を付ける箇所というのはどのように決めていくんですか。

    田村:最初に手をつけるのは、いちばんインパクトがあって変化のスピードが早いものからですね。僕らの仕事をお医者さんに例える人もいるけど、きっとそれは専門医というよりは総合病院的なイメージで。明らかに商品が悪いならそれを変えようと言うのもひとつだし、宅配料金が他に比べて高いのがネックになっているなら下げようと言います。

    ただし大切なのは、その施策が与えるインパクトの大きさです。大掛かりだったとしてもインパクトが大きければ実施する価値はあるけれど、インパクトがそこまで大きくなければあとまわしにする。簡単にできてインパクトが大きければ、それがいちばんいいですね(笑)

    野山:田村さんは新規顧客獲得と既存顧客へのアプローチの両方を手掛けてらっしゃいますが、それぞれの違いについて教えていただいてもいいですか。

    田村:僕らの仕事を大きく分けると、初年度LTVを上げる仕事と事業全体の売上を上げる仕事の2つがあります。初年度LTVを上げることは、未来をつくる仕事。最適化した新規獲得モデルを10年続けたら既存顧客がたくさん生まれます。そのうえで、事業全体の売上を上げるために、既存顧客に対してのCRMを考えます。

    ※LTV…Life Time Value(ライフ タイム バリュー)の略で、日本語では「顧客生涯価値」と訳される。
    ※CRM…顧客について正確に理解し、最適な戦略を打つための取り組み。

    大切なのは商品でお客さまの課題を解決してあげること

    野山:田村さん的に、CRMを考えるうえで大切なことってなんだと思われますか。

    田村:CRMでいちばん大切なのは、お客さまの課題を解決してあげること。その手法としてベストなのは、その商品やサービスで解決してあげることだと思っています。

    というのもCRMってつい、数字やテクニックの話になりがちというか。ステップメールで見込み顧客を捕まえようとか、セグメント切って顧客分析しましょうっていう話になりがちなんですけど、商品を通じてお客さんの課題を解決してあげれば必然的にお客さんとのつながりはできるし、それが継続につながると思っています。

    野山:小手先のテクニックだけだと継続には繋がらないですもんね。

    田村:もちろん「新規獲得の数字がすべてだ」という会社もありますし、経営方針というのは会社によってそれぞれなのでいろんな考え方があっていいと思います。

    ただ個人的には、自社の商品やサービスに自信を持っていて、正面からその魅力を伝えることでファンを増やそうとしている企業さんを応援したくなりますよね。10年、20年と付き合っていただけるお客さんをつくることが、顧客支援だと思っているので。

    野山:これまでにたくさんの企業とかかわっている田村さんですが、印象に残っているクライアントを挙げるとするとどこでしょうか。

    田村:独立して2年目くらいから、今もかかわり続けている化粧品メーカーです。もう10年くらいになるのかな。会社を巻き込んで、かかわったみんなの力で売上を2億から60億にまで伸ばすことができました。すべてゼロベースでつくっていったから苦労も多かったんですけど、先日そこの社長にあいさつを頼んだら、僕のことを戦友だって言ってくれて。すごくいい言葉をもらいましたね。

    野山:そういう関係性っていいですよね。相手が認めてくれるからこそ、こちらも全力でやれることを提供したいという気持ちになります。

    お客さまとつながり続けるための
    最適なアプローチを

    野山:ではここからはさらに具体的に聞いていけたらと思います。さっそくですが、DM0さんのように既存顧客支援を掲げている会社って珍しいですよね。

    田村:まわりを見る限り、既存顧客向けの支援をメインにしてる会社ってあんまりないですね。あったとしても、広告やシステム、物流など他業種メインの会社が、既存顧客向け支援もできますよ、と言っているところが多いかな。専業でやってる人は個人で手掛けてる方が多いイメージですね。企業にいる頃からそれはなんでだろうとずっと思っていて、いざ自分が独立して既存顧客の支援を手掛けてみてわかったんだけど…くそめんどくさい(笑)

    野山・一同:爆笑

    田村:そして、そんなに儲からない(笑)

    新規だと、CPA※を下げて拡大していくのが基本じゃないですか。もちろんチューニングは必要ですけど、方程式が通用する限りは毎月お金が入ってくる。だから、型をつくってありがとうさよならって終わるところも多いんですよね。

    CPA…1アクション当たりの費用。広告費が100万円かかって、獲得したユーザーが1万人ならば、CPAは100円となる。

    野山:すごくよくわかります。

    田村:でもCRMってそういう仕組みには当てはまらない。既存のお客さんを相手にしようと思うと、新規獲得のように同じモデルをコピペすればいいというわけにはいかないんですよね、いろんなタイプのお客さんがいるから。10年買い続けてくれる人もいれば、数年空けて2回目購入してくれた人もいるし。価格帯で見ても、毎月5000円買う人と、毎年5000円買う人とでは行動パターンがぜんぜん違う。もちろん年齢も幅広いですし。

    野山:たくさん集まった情報をどう使うかが重要ですね。

    田村:CRMを実施するための情報量は多いんだけど、そのぶんセグメントが必要だし、めんどうなことは多いですね。

    野山:めっちゃめんどうって言う(笑)でも、やる意義があると。

    田村:これまでにECでの実績がある会社さんは既存顧客のボリュームが大きいから、新規獲得よりも既存顧客向けの施策をテコ入れしたほうがインパクトが大きいケースもありますね。

    年間の利用料や年齢層、リピート率などでセグメントをわけながら顧客層を見ていって、ボリュームを増やしたい層を動かすにはどこにキーがあるのかを考えます。

    野山:新規、既存にこだわらず、クライアントにとってどこにインパクトがあるかを考えることが大切なんですね。

    そもそもの問題を解決しなければ満足度は上がらない

    野山:冒頭の話にあった「あきらかに商品が悪いならそれを変える」というエピソードが気になっています(笑)

    田村:あきらかに商品が悪いときは変えましょうと言いますね。よく思うんですけど、マーケティングの仕事って、商品固定で考えすぎるところがあって。商品でお客さんの課題を解決してあげたいと考えるなら、商品が悪い場合はそれを指摘してあげるべきなんですよね。つい、小手先でどうにかしたいと思ってしまうんですけど。

    野山:僕らも過去に、対象の商品に対して改善したほうがいいとアドバイスをして内容を変えてもらったことがあります。

    田村:正しいと思います。例えばここに臭い美容クリームがあって、「この商品の継続率が低いんです」と相談されても、そりゃあそうですよね、ってなる。だって臭いんだもん(笑)

    継続率をあげるために活用度をあげようって言っても、臭いもんはどうしようもない!売上を伸ばすために呼ばれたんだから、まずは臭いのをどうにかしましょうと言うのがいちばんいいのに、その問題を無視してステップメールしましょうとか提案するのがそもそもおかしい。

    野山:おっしゃるとおりで(笑)

    田村:でもクライアントにとっては思い入れのある商品だし、担当者からしてみたら、社長の機嫌を損ねるわけにはいかない。だから、言い方やタイミングにはすごく気を遣って伝えます。

    野山:商品の改善となると大きなプロジェクトになりますしね。

    田村:ただ「よくない」と伝えるんじゃなく、もちろん、しっかりとデータを提示して。変えることに固執せずとも、基本の商品は残したままでラインナップを増やすという選択もありますし。例えば、ほかのメーカーは別のバージョンを作って売上を上げてますよとか、このメーカーは通常商品のほかにしっとりタイプを発売したら何%がそっちに流れましたとか。商品の変更やラインナップを増やすことがお客さまの課題解決になれば、ひいては企業の発展につながるんじゃないですか、っていう話をお伝えします。 

    野山:あくまでも顧客目線で考えることが大切ですよね。お客さま一人ひとり満足度を高めることが継続率アップにもつながるわけですし。

    田村:最初の話に戻りますが、CRMで大切なのはお客さんの信頼を獲得すること。そのためには大前提として、マーケティングの8割は商品で決まると思っています。

    切実な理由があったとしても、間違ったアプローチはNG

    野山:商品は素晴らしいのに、間違ったアプローチをしているクライアントの場合にはどう対応されていますか。

    田村:薬事法をめちゃくちゃ無視した広告を流しているとかですかね(苦笑)そういう場合は丁寧に説明するに尽きます。お客さんを大事にしたいと言っている会社が、そういう広告を打つことによるデメリットなどほかの事例も交えながら説得をして、お客さんが抱いた印象と実際の商品に矛盾がないようにします。

    先ほども言ったように「新規獲得の数字以外はどうでもいい」という会社もあるし、経営への考え方は会社によって違うだけだと思うので否定はしませんが、あきらかに嘘をつくのはよくないよって言いますね。

    野山:言わないとわからないですよね。問いを投げてくる人も少ないと思うので、僕らががんばらないといけないなと思います。

    田村:ただ、そういう施策をおこなっている担当者の多くは、よくないのはわかっているけど会社から売上を上げろと重圧をかけられているから、仕方なくやっているというケースが多い気がする。貧すれば鈍するじゃないけど、余裕がないからできないというのも理由のひとつにあると思います。

    野山:売上が落ちているからとギリギリの表現をしてしまうと、これまでのファンが離れてしまうリスクもはらんでいますしね。年々広告規制も厳しくなっていますし、伝え続けるしかないですね。

    売上アップに貢献するための仕組みづくり

    野山:数々の成功を経験してきた田村さんが、これは成功したなって思う瞬間とはどんなときですか?

    田村:成功の定義によると思いますけど、個人的には、これまでになかった仕組みをつくったときがうれしいですね。例えば、F2転換率をあげたいってなったとき……ちなみに今はみんながメジャーに使ってる「F2転換率」って、僕が流行らせた言葉だと思ってるんですけど(笑)

    ※F2転換率…初回購入者のうち2回目に購入した数をあらわす指標。リピート率とも言う。

    野山:はい、よく知っています(笑)

    田村:でね、とある化粧品メーカーさんのお手伝いをしていたときに、初回購入時に2回目の購入が決まったらいいなと考えていて。それで、トライアル申し込みのときに本製品が仮予約されるという仕組みを導入しました。これはメルマガと一緒の考え方で、「配信を希望しない人はチェックボタンを外してください」というもの。トライアルを申し込んだときに、「3週間後の本製品購入を断らなければトライアルセットを安く購入できますよ」「トライアルを試したあとに気に入らなければ何日前までにキャンセルしてくださいね」という施策を実行して、F2転換率を大きく上げることができました。

    DM0が提唱してるサンクスクロス※もそうなんですけど、ないところから仕組みをつくって、成果を出せたときはとてもうれしいですね。

    ※サンクスクロス…DM0の商標登録。商品購入後に最適な商品を提案し、追加購入につなげる仕組み。

    野山:田村さんのお話を聞いてると、購入までのストーリーというか、顧客体験を想像するのがうまいんですね。

    田村:基本的には転用なんですよね。例えばマッサージ店や美容室で、帰るときに次回の予約を取ってくれたら5%オフと言われたとするじゃないですか。このひとことがあるとないとではリピート率がぜんぜん違うに決まってる。だったらこの仕組みをオンラインで表現するならどんな感じだろうか、とか。例えば、航空チケットの先得とか超早割という仕組みをもしECでやるとしたら、どういうかたちでできるだろうって考えたり。オンラインでもオフラインでも、いろんなところにヒントはあります。

    あと、僕は基本的にモテるために仕事してるので、せっかくならかっこいい仕事がしたいし、それによってわかりやすく感謝されたい!だから考えまくる。例えばCPAを下げたいって相談されたときに、だったらバナーをクリックしたらCV※したことにすれば実現できるんじゃないか、じゃあどうしたらその仕組みができるだろう、とか。どうにか方法はないかって考えることが新しいことにつながると思ってますね。

    ※CV…コンバージョン。ECサイトの場合は商品購入、紹介サイトの場合は資料請求など、サイトの目的に応じて変わる。

    でも、仕組みや過去事例を優先して考えると失敗しがち

    野山:思い切ったことをしないと大きな結果はついてこないですもんね。ちなみに、田村さんって失敗とかあるんですか?

    田村:ぶっちゃけめっちゃ失敗してますよ!失敗率を下げたいとは常に思ってますけど。成功確率が高いことをしてるのにうまくいかないってときは、あとから振り返ると慢心なんですよね。

    例えば最近の例で言うと、新規獲得は取れているのに継続率が低いという下着の案件。サンクスクロスで本来8,000円のクリームを500円で購入できますよという施策を展開しました。ほかにもいろいろと要因はあったんですが、これがぜんぜん当たらなかった。

    これはオールインワンクレンジングで成功した手法を横展開したんですが、そもそも、下着を買うときとオールインワンクレンジングを買うときのお客さんの動きや考えはぜんぜん違う。それをわかっていないまま、手法先行で動いてしまうと失敗しがちですね。

    野山:失敗を振り返ってみたときに、新規と既存での違いはありますか。

    田村:当たらなかった施策を思い返してみると、やはり新規のほうが多い気がしますね。既存のものを超えられないというか。ただそれは、情報量の違いだとは思っています。

    例えばですけど、メガネをかけている人はだいたい目が悪いというデータがある。ならばメガネの人に「あなた目が悪いでしょ。だったらこんな商品どうですか」と声をかけるだけで成約率がぐんと上がるとかね。データがたくさんあると、そういったPRがしやすくなるということ。情報があれば成功の確度を上げられるので、それは楽しいところでもあるし、面倒なところでもあるなと思います。

    野山:やっぱり面倒なんですね(笑)新規は不確定要素も多いですもんね。

    田村:そうなんですよね。別のクライアントで実施してる事例を参考に、ここに訴求傾向があるから横展開しましょうという提案はできるけれど、ドカンと当てるのは難しいですね。

    ちなみに失敗率を下げるだけなら、土俵を変えるのがいちばん簡単です。例えばCV率を上げるためにバナーを替えたいんですって相談されたときに、バナーを替えるよりも、入力項目を減らしたりカートの階層を変えたりしたほうが成約率が上がりますよと提案するとか。圧倒的な数字を一発で出すほうがかっこいいので、相談された範囲から、広げたり変えたりして考えます。それがモテるコツ。

    野山:モテるコツを話してくれたんですね(笑)

    会社全体が協力してくれる空気感をつくりたい

    野山:コンサルティングはマーケターよりも仕事の幅が広いと思うんですが、田村さんもかなりいろいろな相談を受けている印象があります。

    田村:会社としては新規獲得と既存顧客支援がメインではあるんですけど、それに関連していろんなお願いごとをされますね。システムを作り直したいとか、コールセンターのスクリプトを改善してほしいとか、改善ポイントを上長に進言してほしいとか、お客さんとのロールプレイングを手伝ってほしいとか、マーケティングを強化したいからいい人いたら紹介してほしいとか、新人教育してほしいとか。

    野山:相談の幅が広すぎる(笑)

    田村:これはいろんなところで言っているんですけど、僕らがクライアントとかかわるときは、その会社の部長だと思って動くようにしているんです。クライアント会社の通販事業のマーケティング部長、みたいな。社長や上司をなだめたりご機嫌を取ったりしつつ、担当者と協力してこっそり別の施策を実施するとか(笑)

    企業って大きくなるほど縦割りだから、ひとつの部署だけで完結することってほとんどないんですよね。だから、可能であればかかわる部署を増やしてもらうのが理想です。最初に社長や役員と話ができれば手っ取り早いけど、実際はそうじゃないケースもたくさんあるので。

    野山:会社全体とかかわっていくイメージですね。

    田村:会社って、役職はないけど頼りにされている、といった人材が要所要所にいるじゃないですか。そういう人たちに協力してもらうために、その人や部署が困ってることをまず解決しようと動くこともあります。そうして信用を獲得して、次の別の提案に向けて巻き込んでいく。

    ほかにも、クライアントが提示した内容よりも別の方法のほうが事業インパクトが期待できる場合や、クライアントが気づいていない別の場所にボトルネックがあるときは、そちらを先に取り掛からせてほしいと言うときもありますね。

    野山:まさに、「全体を見てインパクトを与えるのがコツ」ですね。本日はありがとうございました!

    限界CPAの考え方をレクチャーしてくれる田村さんに真剣に耳を傾けるメンバー。とても濃い内容の勉強会となりました。ありがとうございました!

    勉強会終了後には、多くのメンバーから「10年、20年と付き合っていただけるお客さまをつくる」という話が印象的だったという感想が聞かれました。

    クライアントの売上に貢献したいと考えようとすると、つい新規顧客に目を奪われがち。けれど、長く愛されるブランドを育てるためには新規と既存の両輪でのアプローチが大切なのだと改めて学ぶことができました。

    ブランド支援企業への進化を掲げるa-worksにとって、クライアントへの新たな提案を考えるいい機会になったと感じます。また、冗談を交えながら、有益な情報を出し惜しみなく話してくださる田村のお人柄も印象的でした。本当にありがとうございました!